トーマスのつれづれ野球雑記

ただの野球好き(ホークスファン)が好き勝手に野球の話をするブログです。

村上宗隆を外す選択肢はない。

WBC2023の1次ラウンドBグループ、日本は見事な4連勝を飾りグループ首位で準々決勝進出を決めた。

 

国際大会は何が起こるかわからないぞ、と身構えていた私にとっては拍子抜けするほどの快勝ばかりで、過去最強と評された日本代表の強さを見せつけられる形となった。

 

しかし、準々決勝からは総当たり戦だった1次ラウンドと違い、負ければ終わりの一発勝負。

 

アテネオリンピックでオーストラリアに負け、銅メダルに終わった苦い記憶を未だ引きずっている私としては、一発勝負というだけで(プレーするわけでもないのに)胃が痛くなる思いである。

 

格下とはいえイタリアも欧州チャンピオンズカップ優勝常連国であり野球の歴史も古い。MLBやMiLB経験者も多く、侮れない相手である。

 

栗林投手の離脱や源田選手の骨折等、日本にも不安要素がないわけではない。

 

試合を待つまでの時間が不安を増大させ、それを埋めるがごとくあれやこれやと野球談議に花を咲かせるのもこういった短期決戦の醍醐味だと思うが、その席で必ず話題に上がるのは

 

「村上宗隆をどうするべきか」

 

ということではないか。

 

確かに、絶好調で打ちまくっている他の打者(特に1~3番)たちとは対照的に打率.143 2打点 7三振と去年の打棒からすれば信じられないような数字が並ぶ。

 

村上選手自身も少し暗く自信を失っているように見えてしまうため、彼を心配して打順を下げてはどうか、スタメンから外してはどうかという声がある。

 

しかし、私は村上選手をベンチに置くという選択肢はないと思う。

 

そもそも、野球でスタメンの9人が全員が絶好調なんてことはめったにない。

 

どんな好調でも続いて1か月と言われたりするように、バカスカ打っていたかと思うと次の週にはパッタリ…なんてことも珍しくない。

 

1次ラウンドで好調だった打者が、この試合のない期間を経て全く打てなくなってしまうということもありうる。

それが野球というスポーツであり、バッティングというものだと思う。

 

それを考えると(村上選手には申し訳ないが)今絶不調の選手がいてよかったとさえ私は思っている。

 

全員が絶不調であればそんな悠長なことは言っていられないがそうではない。

 

それに、これだけ絶不調な中でも四球は5つ選んでいるし(1つは故意四球だが)、内野ゴロでの進塁打もあり、犠牲フライで打点もあげている。

 

さらにいえば、直近2試合のオーストラリア、チェコ戦の成績のみをピックアップしてみると合わせて10打席立ったうちの5打席で出塁しているのだ。

 

出塁率5割で、安打が2本。これは今大会大活躍で一躍時の人となっているヌートバー選手と同じ数字である(ヌートバー選手は8打席で四球2個と安打2本)。

 

それに、まったく打球が上がっていないわけでもなく、オーストラリア戦での第1打席のセンターへの飛球は開花の息吹を感じるかのような打球だったのではないかと思う。

 

今絶不調ならばこれからは上がっていくしかない。

そして上がっていく兆しが見え始めている打者。

 

そんな打者を使わない理由がない。

 

ゆえに、村上宗隆をスタメンから外す理由がないと私は思う。

 

それに、思い出してほしい。

 

苦しみ抜いて、最後の最後に放った日本人最多本塁打の新記録となる56号を。

 

あれこそが村""様である。

 

苦しみから逃げることなく、最後の最後にちゃんと結果を残し人々を感動させたではないか。

 

そんな彼を私は信じている。

 

最後の最後にどでかい仕事を成し遂げて、あの神宮での最終打席のような満面の笑みでペッパーミルをひく彼の姿を信じているのだ。