これが、野球だ!WBC日本代表優勝おめでとう!
野球を観て、こんなに叫んだのは初めてだ。
野球を観て、涙を流したのも初めてだ。
喉はガラガラ、泣き叫びすぎて頭も痛いが
こんなに幸せな頭痛があるなんて。
第5回WBC、日本代表14年ぶり3度目の優勝おめでとう!!!!
恐らく、今日の試合は一生忘れない。
この試合をリアルタイムで観れたことがこの時代に生まれてきてよかったと思えることの一つになるだろう。
準決勝、決勝と野球の魅力がふんだんに詰まった最高の試合だった。
理屈などない。
今は、稚拙ながらも、この感動を何か形として残すためだけにこのブログを綴る。
2019年、第2回大会の決勝を観たときに私は「これ以上のドラマはない」とさえ思った。
しかし、14年の時を経てそれと同等の、いやそれ以上の感動を与えてくれる。
野球とは、スポーツとは、なんてすばらしいのだろう。
ありがとう、日本代表。
ありがとう、今大会に参加したすべての代表チームとその関係者たち。
次回第6回大会は3年後。
野球の神様は次はどんなシナリオを用意して我々を楽しませてくれるのだろうか。
今からもう、そんなことを思ってしまう。
それくらい素晴らしい大会だった。
願わくばこの先、この大会をきっかけに世界にもっと野球が広まり、サッカーW杯のように全ての野球選手が憧れ、そこに参加することに最大の栄誉を感じるような大会になってくれますように。
そしてその時に「私はあの第5回大会をリアルタイムで観たんだ」と世界に向けて自慢できるようになってくれますように。
村上宗隆を外す選択肢はない。
WBC2023の1次ラウンドBグループ、日本は見事な4連勝を飾りグループ首位で準々決勝進出を決めた。
国際大会は何が起こるかわからないぞ、と身構えていた私にとっては拍子抜けするほどの快勝ばかりで、過去最強と評された日本代表の強さを見せつけられる形となった。
しかし、準々決勝からは総当たり戦だった1次ラウンドと違い、負ければ終わりの一発勝負。
アテネオリンピックでオーストラリアに負け、銅メダルに終わった苦い記憶を未だ引きずっている私としては、一発勝負というだけで(プレーするわけでもないのに)胃が痛くなる思いである。
格下とはいえイタリアも欧州チャンピオンズカップ優勝常連国であり野球の歴史も古い。MLBやMiLB経験者も多く、侮れない相手である。
栗林投手の離脱や源田選手の骨折等、日本にも不安要素がないわけではない。
試合を待つまでの時間が不安を増大させ、それを埋めるがごとくあれやこれやと野球談議に花を咲かせるのもこういった短期決戦の醍醐味だと思うが、その席で必ず話題に上がるのは
「村上宗隆をどうするべきか」
ということではないか。
確かに、絶好調で打ちまくっている他の打者(特に1~3番)たちとは対照的に打率.143 2打点 7三振と去年の打棒からすれば信じられないような数字が並ぶ。
村上選手自身も少し暗く自信を失っているように見えてしまうため、彼を心配して打順を下げてはどうか、スタメンから外してはどうかという声がある。
しかし、私は村上選手をベンチに置くという選択肢はないと思う。
そもそも、野球でスタメンの9人が全員が絶好調なんてことはめったにない。
どんな好調でも続いて1か月と言われたりするように、バカスカ打っていたかと思うと次の週にはパッタリ…なんてことも珍しくない。
1次ラウンドで好調だった打者が、この試合のない期間を経て全く打てなくなってしまうということもありうる。
それが野球というスポーツであり、バッティングというものだと思う。
それを考えると(村上選手には申し訳ないが)今絶不調の選手がいてよかったとさえ私は思っている。
全員が絶不調であればそんな悠長なことは言っていられないがそうではない。
それに、これだけ絶不調な中でも四球は5つ選んでいるし(1つは故意四球だが)、内野ゴロでの進塁打もあり、犠牲フライで打点もあげている。
さらにいえば、直近2試合のオーストラリア、チェコ戦の成績のみをピックアップしてみると合わせて10打席立ったうちの5打席で出塁しているのだ。
出塁率5割で、安打が2本。これは今大会大活躍で一躍時の人となっているヌートバー選手と同じ数字である(ヌートバー選手は8打席で四球2個と安打2本)。
それに、まったく打球が上がっていないわけでもなく、オーストラリア戦での第1打席のセンターへの飛球は開花の息吹を感じるかのような打球だったのではないかと思う。
今絶不調ならばこれからは上がっていくしかない。
そして上がっていく兆しが見え始めている打者。
そんな打者を使わない理由がない。
ゆえに、村上宗隆をスタメンから外す理由がないと私は思う。
それに、思い出してほしい。
苦しみ抜いて、最後の最後に放った日本人最多本塁打の新記録となる56号を。
あれこそが村"神"様である。
苦しみから逃げることなく、最後の最後にちゃんと結果を残し人々を感動させたではないか。
そんな彼を私は信じている。
最後の最後にどでかい仕事を成し遂げて、あの神宮での最終打席のような満面の笑みでペッパーミルをひく彼の姿を信じているのだ。
「最低限の仕事」とは?
たとえば、プロ野球中継での一場面。
ノーアウトランナー1、3塁で打席に迎えるのは4番を打つ長距離打者。
いかにも大量得点を期待できそうな場面である。
しかし、結果は外のスライダーを引っかけてショートゴロ。
6-4-3の併殺打となり、1点は入ったものの一気に2アウトランナーなしになってしまった。
大きなため息に包まれる観客席。最低でも2~3点は入りそうだったのに…。
そして、ベンチへかえる打者に対して解説者やアナウンサーたちがこんな言葉をかけるのである。
「最低限の仕事をしてほしかったですね」
プロ野球中継などを観ていると、一度は耳にしたことがありそうなフレーズ、状況ではなかろうか。
なるほど、最低限の仕事。
確かに、多くが一般平均よりも高いサラリーをもらっているであろうプロ野球選手だ、最低限でも仕事をしてもらわないと…というのは至極もっともである。
では、「最低限の仕事」とはいったいなんだろうか?
ノーアウトランナー1、3塁で併殺打を打つことは本当に仕事をしていないことになるのだろうか?
たとえば、1点差を追いかける終盤の攻撃で同じような状況だったら?
自チームが、同点にさえ追いつけば鉄壁のリリーフ陣で引き分け以上には持ち込める計算が立つようなチームだったらどうだろう。
ここで1点でも取りさえすれば、負けないあるいは勝つ確率が高くなりそうな場面といえそうである。
よくこういう場面では、最低でも犠牲フライを打ってくれということを聞いたりもするが、エース級の投手であればそう簡単に犠牲フライになるような飛距離のある外野フライなど打たせてはくれない。
フライを打ったはいいが外野まで飛ばずに内野フライで1アウト、次打者が内野ゴロで併殺打、3アウトで結局無得点…など語るに恐ろしい結末である。
それならば、ノーアウトの時点でショートゴロゲッツーを打ってくれたほうがよっぽどいいのではなかろうか。
断っておくが、私はノーアウト1、3塁で併殺打を打った打者をすべて仕事をしたと評価しよう、などという気はない。
しかし、どうしても1点取りたい場面で、2アウトと引き換えにしてでも1点を取りにいくというプレーは立派な「最低限の仕事」なのではないかと思う。
野球選手の仕事はヒットを打つことでも三振を取ることでもなく、「勝つ」ためにプレーすることであると私は思っている。
だからもし今後、たとえで示したようなシチュエーションが実際におとずれてお気に入りチームの打者が併殺打を打って点が入ったときは、あふれ出そうなため息をぐっとこらえて拍手を送ってほしい。
彼は勝つための「最低限の仕事」をしたのだ。
2019年のホークスの打撃の特徴と課題を自分なりに分析してみた
今回こそは
こんにちは、トーマスです。
未だコロナウイルスの脅威は変わらず、現実世界の大変さにやられて更新が滞ってしまいました。
ですが、まだしたい野球の話は尽きない!
前回は結局バレンティン選手の話、全然していませんしね!
ということで今回は(今回こそは)、バレンティン選手について書いていきたいと思います。
前回のおさらいとまとめ
しかしながら、前回の話もとっ散らかったままなのでまずはそちらから話を進めようと思います。
前回は「併殺打の数」から何が見えるか、について書きました。
(結果的にそうなってしまった)
併殺打の数や盗塁数、犠打数などを総合的に見ることで様々なことが分かるよ、というのが結論になりましたね。
※前回の記事はこちら↓
『バレンティンについて 書こうとしたのに』
https://thomas0035.hatenablog.com/entry/2020/04/07/022923
それじゃあその見方で2019年のホークスを見るとどんなことがいえるでしょうか。
まとめますと…
1.単打や四死球での出塁が少ない。
2.盗塁や犠打などでランナーを進める作戦を多用する傾向がある。
3.1と2の結果、併殺数が少ない。
という3点になります。
この3点を踏まえてホークスの攻撃を評すると
「併殺のリスクを避けて走者を進め、1点を取りにいく野球」
だといえると思います。
ランナーをためてドカンとホームランやタイムリーで大量点を奪うといった攻撃よりも、手堅く送って1点ずつを積み上げていくというスタイルですね。
ここからは私の推測ですが、これらをもとにするとホークスの首脳陣には「1点でもリードしていれば逃げ切れる」という考えがあったのではないでしょうか。
つまり、リスクをとって大量点を奪いにいかなくとも少ない点数を守って勝てるという考えです。
これは守備力や投手力といったディフェンス面に自信があるからこそできる(成り立つ)作戦といえますね。
実際、ホークスのチーム投手成績とチーム守備成績を見てみると(図1,2参照)、投手で言えばチーム防御率(3.63)、被安打(1114本)、完封勝ち(13勝)、奪三振数(1160個)がリーグトップの成績となっており、守備では失策数(68個)がリーグ2位の少なさとなっています。
そういえば西日本スポーツさんの記事で最近こんなものがありましたね。
『今季はどうなる? ソフトバンク12球団最多HRでも得点が…昨季打線に弱点すぎる箇所』
https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/599374/
ホークスはソロホームランが多いために得点効率が悪く、1,2番の出塁率が課題となる、というような内容ですね。
その通りではあるのですが、「1点取れればいい」という考え方であるならばソロホームランが多くても問題はないのかもしれません。(かなり暴論ですが)
相手を0点に抑えれば負けることはない、というのは究極の考えではありますが、それがホークスの目指す理想の野球といえるでしょう。
ホークスの打撃における課題
ここまではホークスの野球の特徴を私なりに分析してみましたが、ここからは課題も見てみましょう。
図3,4は2019年のパリーグ打撃成績の表です。
赤に太字はリーグ最多(最大)、青に太字はリーグ最少(最低)となっています。
先ほどホークスの野球は1点を守り勝つ野球であるというようなことを書きましたが、現実として143試合それができるわけではありません。
リーグ最多のホークスですら完封勝ちは13勝しかないのですから、ほとんどの試合では失点してしまうのが当たり前です。
ですから、やはりいかにチャンスを多く作っていくか、それをいかにものにするかということを考えなくてはいけません。
そこで私が注目したのは四球の少なさ(397個でリーグ最少)とBB/K(0.37でリーグワースト)という指標です。
BB/Kとは文字が表す通り四球の数(BB)を三振数(K)で割ったものになります。
この数値が高ければ選球眼に優れていると評され、またBB/Kと四球の数を併せ見ることで選手の自制心(我慢してボールを選ぶことができるか)やストライクゾーンの把握能力(ボールの見極め)などを測ることができます。
ホークスで言うとBB/Kの値が小さく、四球が少ないということなのでストライクゾーンの把握能力が低いということになります。
出塁して得点のチャンスを広げるという意味では安打も四球も変わりありません。
四球を選ぶ能力が低いということはそれだけ得点のチャンスを逸しているといえます。
以上のことからホークスの打撃における課題は「ストライクゾーンの把握能力を改善し、より多くの四球を奪ってより多くのチャンスを作ること」であると考えられます。
(いよいよ)バレンティンについて
さて、ここまでホークスのチームとしての課題や特徴について書いてきましたが、ここで登場するのがバレンティン選手です。(ようやく)
ホークスは2年連続リーグ優勝を逃し、同じ轍は踏まないぞという思いでチームをより強くしようと考えているはずです。
そこで獲得したのがバレンティン選手ですから、彼にはホークスに足りていないものをもたらしてくれるという期待があって当然ですよね。
じゃあ、それはいったい何なのか。
彼がホークスにおいて求められる役割とは何なのでしょうか。
そこでここからはバレンティン選手がホークスにおいて期待されることについて、過去のデータを見ながら考えてみたいと思います。
いよいよ始まると思ったら…
が、しかし。
もうここまででかなりの分量になってしまいましたので、またもやバレンティン選手については次回に持ち越しにしようと思います。
次こそはちゃんと書こうと思います。
一日2記事更新することも考えたのですが、なにぶん遅筆なもので申し訳ありません。
次こそは、本当に次こそは…
話は変わりますが、こんな拙く、なんの宣伝もしていないブログに少ないながらアクセスがあることに驚いております。
見ていただいている方はありがとうございます。
アクセスがあるとそれだけで元気になるものなんですね。
私が好き勝手に野球のことについて書くためのブログではありますが、楽しんでいただけているのであれば幸いです。
それでは今回はこのへんで
バレンティンについて 書こうとしたのに
はじめに(あまりいい小見出しが思い浮かばなかった)
こんにちは、トーマスです。
世間はいよいよ緊急事態宣言とかなんとかで大変なことになってきましたね。
いや、ほんとうに大変なのはこれからか…。
まあ、でもこんなネットの世界で暗くなってもしょうがないですからね。
私は普段通りただの野球バカ、ただのホークスファンを続けていこうと思います。
さて、前回の最後に書いたように今回はホークスの新戦力についての私なりの分析なんぞを書いていこうと思います。
第1回はやはりこの人、シーズン最多本塁打記録保持者、東京ヤクルトスワローズから2年総額10億円(推定)の大型契約で移籍してきたウラディミール・バレンティン選手。
通算本塁打288本という実績をひっさげてパリーグに参上ということで年俸の金額も相まって期待値は否が応にも高まります。
そこで、まずはホークスの2019年の打撃成績を振り返りながらバレンティン選手に期待されることは何なのかを考察してみましょう。
2019年のホークスの打撃について
まずは2019年パリーグのチーム打撃成績一覧を見てみましょう。
図1には公式記録として発表されているチームの打撃成績が載っています。
ここから2019年のホークスの打撃はどうだったのかを見ていきます。
まず挙がるのはやはり本塁打数でしょう。
強力西武打線(174本)を抑えてリーグトップ(183本)とは流石の重量打線だなという印象です。
併殺打の少なさ(85個でオリックスとともにリーグ最少)も特徴の一つです。
併殺打というのは得点のチャンスをワンプレーで逸してしまう、最も避けたいプレーの一つです。
それが少ないということは当然ポジティブな要素ではありますが、それだけではありません。
わき道にそれますが、この「併殺打の数」をどのように捉えるか、いくつかの見方を考えてみます。
「併殺打の数」から見えること
一つ目は、走塁意識が高いゆえに一塁への全力疾走やゲッツー崩しなどのプレーを怠らず、併殺を免れるケースが多かったのでは、という見方。
一番最初に思い浮かぶのはこれでしょうか。
確かに、「ホークスの走塁意識は高い」という趣旨の記事などもいくつか拝見しましたし、実際に試合を見てもそういった印象を受けることがあります。
デスパイネの全力疾走なんかはかなり迫力がありますよね。(けがをしないかいつもハラハラですが)
外国人にも常に全力疾走を求め、主力選手たちも手を抜かない。
そんな走塁意識がこの数字の一因になっているというのはおおいに考えられます。
二つ目はそもそも併殺打になりうるケース、つまりチャンスが少なかっただけじゃないか、という見方。
意地悪な見方にはなりますが、これも十分に考えられます。
併殺打は恐らくほとんどの場合、走者が一塁にいる場面で発生すると予想できます。
その、走者が一塁にいる場面というのは失策や野選などを除くと単打と四死球で走者が出た場合に発生するものです。
つまり、単打及び四死球による出塁が少なかったために、そもそもの併殺打になる可能性のある打席が減り、それに比例して併殺打の数も少なくなったという考え方です。
先ほどの図1から単打と四死球の数字を抜き出してみましょう。
単打数は安打から二塁打・三塁打・本塁打を引いたものになります。
そこに四球、死球の数を足していきます。
それをまとめたのが次の図2です。
図2を見ると一目瞭然ですね。
ホークスの単打・四死球による出塁はパリーグ最下位(1265回)と、一位の西武(1478回)よりも213回も少ないのです。
勿論、これらの単打や四死球がどういった状況で発生したかにもよりますので(二死からだと併殺打は起こらない)一概には言えませんが、これを見ると併殺打になりうる打席が少なかっただけだという考えも一理あるように思えますよね。
しかしここで「おや?おかしいぞ?」と思った方もいると思います。
「それじゃあ、西武の併殺打はもっと多くなきゃおかしくないか?」
そうなんです。
例えば西武と楽天を比べてみましょう。
単打と四死球による出塁の合計は一位は西武の1478回、二位は楽天の1445回となっています。
しかし、併殺打の数を比べてみると、西武の88個に対し楽天は114個とリーグ最多となっています。
前述の見方を当てはめるならば、西武も楽天と同じくらいの併殺打を記録してもおかしくはありません。
しかし実際はリーグ最少(85個)よりも3個多いだけにとどまっています。
これはいったいなぜか。
それを説明するための見方が次に紹介する、三つ目の見方になります。
三つ目の見方は併殺打の数の違いはチームの作戦の違いによるものであるというものです。
ここで注目する数字は「盗塁」と「犠打」です。
試合での光景を思い浮かべてもらえればわかる通り、盗塁の多くは一塁走者が二塁へと進塁する二盗、そして犠打の多くは一塁ランナーを二塁に送る送りバントであると予想できます。
つまりこの二つの数字からは一塁走者をどのように、どれくらいの数だけ二塁以上に進められたかを大まかに知ることができると考えられます(かなり乱暴ではありますが)。
また、盗塁と犠打という二つは主にベンチの作戦、つまりチームの作戦として遂行されることが多いプレーですので、この二つの数から「チームの作戦傾向」まで推察することができます。
例えば併殺打リーグ最少タイ(85個)のオリックスを見てみると、犠打数(101個)はパリーグ一位、盗塁(122個)もパリーグ二位となっています。
さらに言うと盗塁刺の数(59個)もパリーグ一位と、ランナーが出たとみるや何らかの作戦を講じていた可能性が高いことがわかります。
加えて、オリックスの単打・四死球による出塁はパリーグ5位(1331回)です。
つまり、オリックスは単打や四死球で一塁に走者が出た場合、盗塁や犠打など様々な作戦を駆使して何とか二塁にランナーを送ろうとしていたというチームの特色が浮かび上がってきます。
その結果がリーグ最少の併殺打という形になったのではないでしょうか。
こちらは盗塁(48個)、犠打(78個)ともにリーグ最少とチームの作戦でランナーを進めることをあまり好んでいないようです。
確かに、得点期待値の変化を論拠に盗塁、犠打はあまり効果的ではないという説は最近よく聞きますね。
これは主に、セイバーメトリクスが広く一般的なものとなっているMLBで言われている説ですが、メジャーの球団と提携してアリゾナでキャンプを行うなどMLB志向の強い日本ハムのことなので、もしかしたらその考えを参考にした結果が表れているのかもしれませんね。
しかし強行策を多くとった結果か、併殺打の数は106個とリーグワースト2位を記録してしまいました。
続いて楽天です。
こちらは犠打数こそリーグ3位(98個)と比較的多めですが、反対に盗塁はリーグ最少タイ(48個)と機動力をあまり使っていないことがわかります。
さらに盗塁成功率もリーグワースト(.558)となっており、機動力を「使っていない」のではなく「使えない」、「使いづらかった」のではないかと推察することができます。
そのため走者を進める作戦の選択肢が狭まり、そのため併殺打が増えてしまったのではないかと考えることができます。
楽天とは対照的に、走力を存分に活用しているのが西武です。
犠打はリーグ最少タイ(78個)ながら、盗塁数リーグ1,2位を西武の選手が独占(1位が金子侑司選手の41盗塁、2位が源田壮亮選手の30盗塁)するなどリーグ最多の134盗塁を記録。
これは前述の楽天の盗塁数のおよそ3倍と驚きの数字です。
それでいて盗塁成功率もリーグ1位(.732)と高く、作戦として盗塁を指示しやすかったのではないかと考えられます。
単純比較ですが、楽天と西部それぞれの盗塁数と犠打数を足したものを比べると楽天146に対し西武212と、西部のほうがより多く「走者を次の塁に進められている」と考えられ、その差が併殺打数の差にも表れているといえると思います。
ホークスはこの中ではオリックスと数字が似ていますね。
つまり、一塁ランナーが出たらバントや盗塁でとにかく二塁に進めるという作戦をとるというものです。
…なんとなく心当たりしかありませんね。
おわりに
さて、長々と書いてきましたがこれで「併殺打の数」という一つの数値からでもいろいろなことを考察できることがわかっていただけたかと思います。
…あれ?
バレンティン、どこいった?
……
筆が乗って書き進めていたら、いつしか最初に書こうとしていたことを忘れてかなりの量になってしまいました。
でも仕方ないです、そういうものです。
併殺打をどう考えるかということついては書きたいことのひとつだったので、まあよしとしましょう。
次回こそは今回の分析も踏まえてバレンティン選手のことを書きたいと思います。
しかしそれも未定。
予定は未定…
それでは 今回はこのへんで
「これから」が見えないので 「これまで」のシーズンを振り返ってみる
2019年シーズンをいまさらながら振り返ってみる
こんにちは、トーマスです。
いるかどうかわからない読者に挨拶をするというのは何とも不思議な感じですが…。
プロ野球の開幕が無期延期になってしまいましたね。
これでさらに私の野球観戦ライフが遠のいてしまいました。
せめて、夏までには収束してほしいものです。(おのれコロナ)
開幕前というと優勝予想や新人王予想、お気に入りの若手がレギュラーを取れるか等々、これからのシーズンへの希望や予想を語るのが普通ですが、こんな状況下ではなかなかそういう話もしにくいものです。
というわけで、とりあえずはこれまでのシーズン、2019年シーズンを振り返ってみたいと思います。
先に断っておきますが、私は福岡ソフトバンクホークスの大ファンなので、メインはパリーグとホークスの話題になりますので。
ご了承ください。
2019年のパリーグ
では早速、2019年のパリーグを振り返ってみます。
パリーグの2019シーズンはかなり混戦していたというのが私の印象です。
埼玉西武ライオンズと福岡ソフトバンクホークスの二強などと揶揄されることもありますが、かなり紙一重でどの球団にも優勝のチャンスはあったんじゃないかと思っています。
シーズン序盤は東北楽天ゴールデンイーグルスが首位に立つ時期もありましたし、北海道日本ハムファイターズも大型連敗を喫するまでは首位争いをしていましたしね。
千葉ロッテマリーンズも上位を含む3球団に勝ち越すなど波乱を巻き起こし、存在感を示しました。
個人的には2019年パリーグのキャスティングボードは千葉ロッテが握っていたように感じます。
オリックスバファローズは成績こそ振るいませんでしたが、山本由伸投手、山岡泰輔投手、吉田正尚選手と投打の軸がおり、中川圭太選手や太田椋選手、榊原翼投手など若手のホープも多く、侮れない印象を受けました。
さて、肝心のホークスはというと、前年に続き怪我人が目立つシーズンとなってしまいました。
2018年の雪辱を晴らすべく臨んだシーズンでしたが、序盤から主力選手の怪我による離脱が続き、結局ベストメンバーがそろったのはポストシーズンに入ってから。
特に打線は柳田悠岐選手、中村晃選手が長期離脱、シーズン中にも内川聖一選手、アルフレド・デスパイネ選手、ジュリスベル・グラシアル選手、今宮健太選手などなど一時離脱が続々と発生しました。
正直、覚えきれていません。
失礼な話ではありますが、ある試合のスタメン欄、「3番ファースト明石」を見たときは我が目を疑いました。笑
5年連続全試合出場の松田宣浩選手のすごさが際立ちますね。
そんな打線崩壊の中で投手陣、特にリリーフ陣の奮闘は素晴らしかったです。
投手陣にもデニス・サファテ投手、石川柊太投手、和田毅投手、東浜巨投手などなど多くの怪我人が出ましたが、千賀滉大投手、高橋礼投手が先発の柱として活躍、リリーフ陣では森唯斗投手、リバン・モイネロ投手、嘉弥真新也投手、高橋純平投手、ルーキーの甲斐野央投手などがチームを支えました。
しかし、最後は強力打線を有する埼玉西武ライオンズが打線の勢いそのままに二年連続のリーグ優勝を果たしました。
打撃主要部門のタイトルをほとんど総ナメ、しかも5人で5つのタイトルというのは驚きです。
※首位打者は森友哉選手(.329)、本塁打王は山川穂高選手(43本)、打点王は中村剛也選手(123打点)、最多安打は秋山翔吾選手(179安打)、盗塁王は金子侑司選手(41盗塁)
よく「野球は投手」と評されることが多いですが、それを二年連続で覆しての優勝となりました。
しかしこれまた前年同様、ポストシーズンにて西武はまたもや苦汁をなめさせられてしまいます。
シーズン終盤に怪我人が復帰し、ほぼベストメンバーを組んでCS(クライマックスシリーズ)に臨んだホークスは、レギュラーシーズンの鬱憤を晴らすかのように快進撃を演じます。
CSファーストステージ第一戦こそ楽天に敗北しますが、そこから二連勝。
ファイナルステージでも勢いは衰えず、四連勝にてCSを突破。
そのまま日本シリーズもセリーグ覇者の巨人相手に負けなしの四連勝を飾り、ポストシーズン9連勝で日本一という快挙を成し遂げました。
ホークスファンにとって2019は悲喜こもごものシーズン
とまあ、大まかに2019シーズンを振り返ってみましたが、ホークスファンである私にとっては昨年は悲喜こもごもといったシーズンでした。
勿論日本一という最終結果には満足していますし、ラストの9連勝で「強いホークス」を見られたことも嬉しいことです。
主力選手が次々とリタイアする中で踏ん張って二位に入った選手層の厚さにも感心させられましたし、新たな戦力の台頭という怪我の功名もあり、概ねいいシーズンだったと振り返ることができます。
しかし、リーグ優勝を二年連続で逃したという悔しさはいつまでもついてまわります。
やはりレギュラーシーズンも制してからの日本一を成し遂げないと、完全に満足とはいきません。
ファンとは欲深いものなのです。
新戦力の獲得
そんな中、2020シーズンへ向けてホークスは新戦力の補強に乗り出しました。
打者ではウラディミール・バレンティン選手、投手ではマット・ムーア投手という大物助っ人外国人を獲得。
ドラフトもこれまでの高校生中心のドラフトとは違い、即戦力となりうる大学生・社会人中心のドラフトになりました。
佐藤直樹選手、津森宥紀投手、柳町達選手など期待の新戦力として注目が集まります。
そこで気になるのは「はたして新戦力は活躍できるのか」ということ。
開幕前の話題としては定番ですね。
特にバレンティン選手は二年総額10億円(推定)という高年俸がその期待値の高さを物語ります。
活躍するかどうか、というより「活躍しなきゃ困る」というのがファンや球団関係者の声ではないでしょうか。
私もバレンティン選手がどの程度の成績を残すのかというのには非常に興味があります。
期待半分、不安半分といったところでしょうか。
リーグが変わってどうなるのか、衰えは大丈夫か等、疑問に思うことも多々あります。
次回の内容について
そこで次回は、新戦力分析を書いてみたいと思います。
自分なりにデータなんかも用いて分析してみようと思いますが、あくまで素人の分析になりますのでそこらへんはご容赦ください。
もしかしたら数回にわたってしまうかもしれません。
本当は今回、バレンティン選手のことくらいは書きたいなと思っていたのですが、想定外に長くなってしまいましたのでそれは次回に持ち越しです。
まあ、これがタイトルが「つれづれ野球雑記」たるゆえんです。
計画性などございません。
もしかしたら他の書きたいことが見つかって、全く関係ないことを書いているかも。
それでは今回はこのへんで
また次回
そろそろ我慢の限界で 私はブログを始めることにした
もう、我慢の限界である。
夜中のスポーツニュースを見ながら、私は心のなかで叫んだ。
実際に叫んでしまうかと思ったが、そこはグッとこらえた。
私の部屋の壁は薄いのだ。
「プロ野球開幕"再延期"」
その一報は私にとっては死刑宣告に近しいものだった。
「そうなるだろうな」という予想はしていたし、「仕方ないな」と一応の納得はしている。
しかしもう我慢できない。
私は、野球の話がしたいのだ。
はじめまして、トーマスと申します。
お察しのいい方はもうお判りでしょうが、私は野球が大好きです。
特に日本のプロ野球、中でもパリーグ、福岡ソフトバンクホークスの大ファンです。
シーズン中は暇さえあればテレビにかじりついて野球観戦、夜になれば各局のスポーツニュースをハシゴし、スキマ時間にはYouTubeなどで野球関連コンテンツを探し…という日常を送る。
それが私の当たり前でした。
しかし、新型コロナウイルスの影響により当初3/20だったプロ野球開幕は約一カ月遅れた4/24に延期される事態に。
落胆しながらも、何とか頑張っていこう、この難局を乗り越えれるように自分もできることをやろうと覚悟を決めました。
しかし、その後も感染の勢いはとどまることなく、ついには現役プロ野球選手の感染が確認されるなど到底プロスポーツを開催できるような状況にはならず。
そして記事冒頭に至る、というわけでございます。
これまでは昨年までの好プレー集などを繰り返し観ることでこのプロ野球ロスを紛らわしていましたが、そろそろ野球の話がしたい。
当ブログを始めたのはそのフラストレーションを何とかして発散できないか、そのはけ口を模索した結果です。
ですので、何か面白いことを書こうとか価値のある情報を載せようとか、そんな気は一切ございません。
去年までのプロ野球についてであったり、私なりの選手評、データ分析なんかをつらつらと記していく、そんなブログにする予定であります。
恐らく、前述したようにパリーグ、中でもホークスの大ファンであるため必然的に書く内容も偏りが生じると思いますが、そこはご了承ください。
まあ、なんせきっかけが憂さ晴らしですので。
閲覧する場合はそのへんをご承知いただいたうえでお願いします。
そんなモノ好きな人がいるかはわかりませんが。
とりあえず今日はブログというのがどういうものか調べたり、新しくアカウントを作ったり、記事を書くという慣れない作業をすることで手一杯なのでこれまでにしようと思います。
結局、野球の話していない…?
次からは欲望の赴くままに野球のことを書いていこうと思います。
とりあえず、去年のプロ野球についてとかかな。
それでは
ご覧いただき、ありがとうございました。
閲覧者がいるかはわかりませんが…